2022年7月にチーフに昇格しました。それまでは役職に関係なく、長くこの仕事を続けたいという意識が強かったんです。新富士統括料金所と富士料金所とで業務をしてきたのですが、新富士は無人の精算機、富士は対面の収受でお金を扱うので、別物の業務と言ってもいいんですね。どちらも奥が深くて、それぞれいい面と難しい面があります。新富士から富士に戻るタイミングでチーフになったのですが、当時、出迎えてくれたスタッフの皆さんに、チーフの仕事を覚えるのを頑張ってねと励まされ、メンバーの皆さんに育ててもらって今があるかなと思います。

富士料金所でのチーフの仕事は、入社から10年ほど従事してきた仕事にプラスして、収受金の締め作業などの業務が増えたのですが、それ以上に夜間責任者という肩書きが付いたことで、監視の作業に対して、より神経を使うようになりました。チーフからの指示があるかないかで状況が変わってしまうこともあって、「しっかり見ていないと！」という意識が強くなりましたし、危機意識を高めざるを得なくなりました。それまでは職場でわがままを言うこともありましたが、当時のチーフがなるべくして、やるべくしてやっている人だったんだなと思えています。チーフ就任後、半年以上が経過し、毎日のルーティンには慣れましたが、日々異なる対応がありますし、同じ状況でも、お客さまへの対応は異なります。ただ、絶対的にやるべきことは各人が全うするようにしようと、メンバーみんなで取り組んでいます。

入社時は家族会議をして面接に臨みました。24時間オフィスにいるという昼夜勤は他の職業ではあまりない勤務形態でもあるので、しっかり話をしてから入社しました。家族の協力もあって続けられたと思います。前職は大手ショッピングモールで働いていて、閉店時間が遅かったこともあり、自宅に母親がいないことに家族が慣れていたということもあります。すでに働いていた娘と自分の業務時間をうまくずらしながら働けたことも要因のひとつですね。前述した「昼夜勤」という勤務形態は、慣れると特に女性におすすめしたいと思っています。私のように子どもがすでに成長していたり、家族に手がかからない方ならばなおさらです。朝、勤務が終わり、帰宅するとその日は丸々お休みですし、その次の日と次の次の日も休みが取れることもありますので、普通に1泊2日の旅行ができるような時間的余裕があります。

新人として、ひとりで入社される方は不安ですよね。ほとんどの方が早く仕事を覚えなきゃとか、何もできなかったらどうしようという気持ちになっていると思うんですが、初めてだから何もできなくて当たり前で、ひとつひとつ覚えてもらえればいいからと伝えてきました。料金所では場数をこなすことが大事ですし、業務を覚えるまでは苦しいですが、覚えるまで耐えてください！とも伝えています。多くの方が、昨日やった業務を次の日には忘れてしまいます。でも、また、教えます。だんだんと覚えていきます。少しずつ少しずつ覚えて、業務の点と点が線になり、仕事がわかってきます。私自身、新人時代にとても苦労をしましたが同僚に助けられたんです。その経験をいかして今指導をしています。覚えるスピードは人それぞれ。急かすこともなく、焦らせないように覚えていってもらっています。